導入事例
全国400拠点の営業と現場をつなぐ
JUST.DBで加速する福山通運の業務DX
導入事例の概要
約400か所の物流拠点を擁し、全国規模の輸送ネットワークを自社展開する福山通運では、ペーパーレス化と業務効率化に向けて、紙や手作業に頼った業務の改善が課題になっていた。そこで同社は、操作性が高くカスタマイズも柔軟な「JUST.DB」を導入。情報システム部が先行でアプリを提供し、社内にその評判が広まると、申請業務や営業案件管理などへと用途が拡大。リアルタイムに状況を見渡せる情報基盤へ成長しつつある。
導入前の背景
紙と手作業が残り、作業時間と手間が限界に
ペーパーレス化や業務効率化を進める上で、従来の紙ベース/手作業中心の運用は時間と労力がかかり、情報共有や管理をスピーディーに行うことができなかった。中期経営計画でもDX推進がテーマとなる中、迅速かつ正確なデータ活用を実現するため、デジタル化対応の強化が急務となっていた。
採用の理由
全国拠点でも使える優れた直感性とライセンス体系
操作性が直感的でユーザーフレンドリーでありながら、多様なニーズに柔軟に対応できるJUST.DBに着目。全国拠点での活用が想定される同社にとって、同時ログインライセンスも魅力だった。約1カ月のトライアルにて3社の商品が比較され、使いやすさ、管理性、コスト面も含めて総合的にJUST.DBを選定。
導入後の成果
申請や案件の状況の可視化をリアルタイムで実現
2025年2月に契約し、4月からアプリ利用を開始。情報システム部を中心に、日報や契約管理などのアプリを内製で構築した。初期の試作は1カ月足らずで形になり、そのスピード感が他部門への展開を後押し。現在は、用途は多岐にわたり、利用拠点も全国約400拠点、利用者は3,000人以上に広がっている。
ペーパーレス化や業務効率化を進めるも
従来の運用体制がネックに
福山通運株式会社は、物流を「産業・暮らしを支えるライフライン」と捉え、全国約400拠点を中心に企業間物流(BtoB)を中心に貸切輸送、流通加工、国際物流など多角的に事業を展開するとともに、地域共生や環境保全にも取り組む。
同社では、紙ベースや手作業中心の運用が情報共有や業務のスピードアップを阻害していた。情報システム部 部長の石川亮氏は「中期経営計画(2024〜2026)でもDX推進を掲げている中、業務をよりスピーディーに進めたいという問題意識が高まっていました」と振り返る。そこで、課題解決のためのソリューション活用について、2024年12月に検討を開始した。
情シスで“まず作ってみる”ことで短期間で使える形に
社内で対応可能なノーコード開発ソリューションについてWebで情報収集する中でJUST.DBの存在を知ることとなる。比較にあたっては複数製品をトライアルし、使いやすさ、管理がきちんと回るか、コストなどを見極めたと言う。加えて、全国に拠点があり現場ニーズも多い同社にとって、同時利用ライセンスの料金体系は魅力だった。
その印象について情報システム部の伊藤夏奈氏は「ノーコード開発は初めてでしたが、とっつきやすく、プログラミングができなくても構築しやすいと感じました」と話す。
2025年2月に契約し、4月にアプリ利用を開始。以降、用途は順次増えている。まずは情報システム部内で試作を進め、日報の仕組みや契約管理などから着手。情報システム部の大石竜也氏は「別ツールで構築していた契約管理をJUST.DBで作り直した際にも手応えを感じました」と言う。
導入・構築は主要メンバー3人で推進し、業務フローの把握と現場ニーズの反映を重視した。従来の紙資料やExcelのやり方を無理に再現するのではなく、デジタル化に適した形へ見直し、段階導入とトライアル運用で操作感や意見を取り込んだと言う。石川氏は「週1回、ジャストシステムの担当者とWebで画面を見ながら相談できたので、迷う点を解消しながら前に進められました」と手厚いサポートも評価する。
ユーザーへの周知について営業本部 営業部 部長の森大輔氏はこう語る。「現場が使いやすいことを最優先にし、課題解決にフォーカスして開発したので、説明もほぼ不要でした。必要最低限のマニュアルは用意しつつ、現場の負担を増やさない形で浸透を図りました」。
このように短期間で効果が見えたことも、デジタル化への抵抗感を和らげる要因になったと言う。
安全管理の上申が1日に短縮
現場から次の要望が連鎖的に発生
現在、用途は営業・ロジスティクスの案件管理や契約改定管理、安全管理のフォークリフト乗務上申、情報システム部の端末・備品管理、問い合わせ管理などに広がっている。その中でも、2025年6月にリリースしたフォークリフト乗務上申は大きな効果を発揮した。従来は紙で回して安全管理部が押印し、承認まで1週間ほどを要していたのが、わずか1日に短縮。同年12月にはドライバー乗務上申もリリースし、月間の上申数は数百件規模に上ると言う。
まず情報システム部で試作し早期に効果が見えたことで、他部署からも声がかかり、展開が加速した。利用は約400拠点に及び、前述の各システムを約3,000人(2026年2月現在)が利用している。情報システム部 主任の猪留諭氏は「『うちでもJUST.DBを使いたい』という複数の部署とヒアリングを進めているところです」と話す。
営業の疲弊を軽減し“打ち手”の共有をリアルタイムに
JUST.DBは営業活動でも活用されている。Excelベースで進捗を管理していた頃は、集計の都度400拠点から送られてくるファイルをまとめなくてはならず、その負荷が現場にのしかかっていたのはもちろんのこと、週次・月次でしか現状を把握できなかった。森氏は当時を振り返りつつ「石川氏からJUST.DBの話を聞き、営業施策として2025年9月頃から活用を開始。伊藤氏と打ち合わせしながらキックオフし、現在も教わりながら改善を続けています」と笑顔を見せる。
JUST.DB導入後は業務のリアルタイム化やリードタイム短縮が現場から評価され、社長・役員からも期待の声があがっている。紙・手作業から脱却したことで情報共有がスムーズになり、集計に追われる時間が短縮され、新たな気づきを得る余裕も生まれた。石川氏は「売上向上やコスト削減に貢献できるのがIT部門の仕事。ノーコードのスピード感で試してカスタマイズできることが、変化のきっかけにもなっています」と手応えを語る。今後は上申や申請業務など対象範囲の拡大、現場でのアプリ構築など活用のすそ野拡大を見据え、取り組みをさらに加速していく考えだ。
福山通運株式会社
情報システム部 部長
石川 亮 氏
福山通運株式会社
情報システム部
伊藤 夏奈 氏
福山通運株式会社
営業本部 営業部 部長
森 大輔 氏